胸壁・横隔膜の手術-その1 外科治療と成績
原発性胸壁腫瘍に対する外科治療
鈴木 秀海
1
,
尹 貴正
,
森本 淳一
,
中島 崇裕
,
田川 哲三
,
岩田 剛和
,
溝渕 輝明
,
吉田 成利
,
中谷 行雄
,
吉野 一郎
1千葉大学
キーワード:
胸部外科
,
胸部腫瘍
,
腫瘍再発
,
軟骨肉腫
,
神経外胚葉性腫瘍-原始
,
後向き研究
,
治療成績
,
無病生存
,
胸壁
,
胸部CT
,
小円形細胞腫瘍
Keyword:
Chondrosarcoma
,
Neoplasm Recurrence, Local
,
Retrospective Studies
,
Thoracic Neoplasms
,
Treatment Outcome
,
Neuroectodermal Tumors, Primitive
,
Thoracic Surgical Procedures
,
Disease-Free Survival
,
Thoracic Wall
pp.21-26
発行日 2014年1月1日
Published Date 2014/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2014106924
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2000年1月~2013年5月の間に胸壁腫瘍のうち神経原生腫瘍と転移性胸郭腫瘍を除いた14例(男性8例、女性6例、年齢16~76歳、平均年齢53.9歳)を対象に臨床的検討を行った。その結果、組織型は孤立性線維性腫瘍3例、悪性リンパ腫と脂肪腫が各2例ほか、軟骨肉腫、原始神経外胚葉腫瘍(PNET)、小円形細胞腫瘍、悪性線維性組織球腫、海綿状血管腫・、弾性線維腫、デスモイドが各1例と多岐にわたっていた。骨由来は2例、軟骨由来は1例、軟骨組織由来は11例であり、局在は右側10例、左側4例で、良性腫瘍が8例、悪性腫瘍が6例で、術式は肋骨切除を伴う症例が7例、肺切除を伴う症例が3例であった。切除後の胸壁欠損に対して再建を要した症例は7例で、Gore-Texメッシュにより修復が3例、筋弁充填により修復が1例、Composixメッシュにより修復が2例で、術中および術後の病理検査で悪性の診断となり、追加切除が行われたのは2例であった。尚、悪性腫瘍7例中、PNETの再発による死亡例が1例あり、初回の手術から25年後の再発症例であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2014