発行日 2013年5月1日
Published Date 2013/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2013269707
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94歳女。朝食後に嘔吐、吐血し、発症から2時間半後のCTで縦隔内を中心とする気腫性変化、滑脱型の食道裂孔ヘルニアを認め、少量の両側胸水があった。縦隔内限局型の特発性食道破裂と診断し、診断時点で発症から6時間以内であり、症状・炎症徴候が軽微であったことから保存的治療を行うこととし、絶飲食、末梢補液、抗生物質(imipenem/cilastatin)、プロトンポンプ阻害薬の投与を行った(中心静脈栄養カテーテルの留置、高カロリー輸液は未施行)。治療開始4日後に解熱、炎症所見の改善を認め、7日後のCTで縦隔気腫の改善を認めた。治療開始後19日に退院し、1年2ヵ月経過現在、再発なく経過良好である。
©Nankodo Co., Ltd., 2013