発行日 2011年5月1日
Published Date 2011/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2011245573
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67歳男性。患者は近医にて心嚢液貯留に対し心嚢液ドレナージが施行されたが、血圧低下による意識レベルの低下が出現したため、著者らの施設へ救急搬送となった。胸部CTにより、本症例は心嚢ドレナージカテーテルによる心臓損傷と診断され、緊急手術が行われた結果、術中所見ではドレナージカテーテルは心室中隔を穿通して左心室内腔へ達しており、そのためカテーテル抜去はあらかじめプレジェット付きマットレス吻合をかけておき、抜去と同時に結紮することで止血修復が行われた。以後、血行動態は安定し経過は良好であったが、術中採取した心嚢液の細胞診検査で悪性リンパ球様細胞が多数検出されたため、患者は後日、血液内科へ転科となった。
©Nankodo Co., Ltd., 2011