気胸・嚢胞性肺疾患の手術
さまざまな気胸に対する手術とその工夫 原発性自然気胸に対するポリグリコール酸シートテント法
金井 義彦
1
,
手塚 憲志
,
坪地 宏嘉
,
遠藤 俊輔
1自治医科大学附属さいたま医療センター 呼吸器外科
キーワード:
Polyglycolic Acid
,
萎縮
,
気胸
,
再発
,
術後合併症
,
肺切除
,
前向き研究
,
創傷被覆材
,
胸部CT
,
肺ブラ
Keyword:
Atrophy
,
Pneumothorax
,
Prospective Studies
,
Polyglycolic Acid
,
Postoperative Complications
,
Pneumonectomy
,
Recurrence
pp.271-274
発行日 2011年4月1日
Published Date 2011/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2011160930
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原発性自然気胸に対してブラ切除後の肺尖部全体をポリグロコール酸シートで覆うネオベールテント法を紹介し、同法で手術を施行した43例44側(男37例・女6例・15~30歳)の治療成績を検討した。術後肺尖の萎縮の程度は、術後10日目では平均9.22mm、3ヵ月目では7.76mmであった。術後3ヵ月目のブラ新生は6例7側、気胸再発は4例であった。ブラ新生6例のうち気胸再発は1例で、気胸再発4例のうち胸腔ドレーン留置を要したのは1例のみであった。術後ブラ新生と肺尖の萎縮の程度との関連は認めなかったが、気胸再発と術後3ヵ月目の肺尖の萎縮とは相関を認めた。以上、術後3ヵ月目まで肺尖の萎縮が維持されている症例では、気胸の再発が少ないことが示された。
©Nankodo Co., Ltd., 2011