発行日 2006年1月1日
Published Date 2006/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2006105429
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肺癌副腎転移に対する外科治療について検討した.対象は1999~2004年までに切除した原発性非小細胞肺癌副腎転移症例6例(男性5例,女性1例・年齢中央地61.5歳)であった.原発巣の組織型は腺癌4例,扁平上皮癌,未分化癌各1例であり,病期はI期2例,II期1例,III期3例で,治療は中・下葉切除1例,他は一葉切除であった.副腎転移の同時性発見は1例で,他5例は術後定期観察中に発見され,無病期間(DFI)中央値は27ヵ月であった.全例で術前の確定診断なく切除術が行われ,転移巣腫瘍径は2~12cmであった.中間観察期間41ヵ月現在で再発死亡4例,担癌生存2例,副腎切除後の中間生存期間(MST)は23ヵ月であった.過去の報告例と合わせた104例では,男性が圧倒的に多く,腺癌が61.5%を占め,T2症例が多く,約半数にリンパ節転移を認め,21.1%に二葉以上の切除術が行われ,腫瘍径は2~13cmであった.全体のMSTは24ヵ月,5年生存率は31%であった.多変量解析ではリンパ節転移の有無のみが有意な予後因子であった
©Nankodo Co., Ltd., 2006