発行日 2010年8月1日
Published Date 2010/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2010332089
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著者らが手術を行った肺硬化性血管腫7例(男性3例、女性4例、平均年齢56.3歳)について検討した。その結果、発見動機は他病観察中の発見が2例、検診発見が5例であった。CT所見では単結節影として発見された例が6例、多発結節影で発見された例が1例で、術前の経過観察中に画像上増大傾向を示したのは3例であった。術前にFDG-PETを4例で施行され、うち集積を認めたのは2例で、いずれも経過観察中に増大傾向を示した症例であった。術前気管支鏡は5例に施行されたが、病理診断を得た例はなかった。根治的切除として胸腔鏡下肺葉切除術が2例、胸腔鏡下肺部分切除術が2例、腫瘍核出術が1例に施行された。残り2例では肺生検が行われ、うち1例は腫瘍が肺門付近に存在したため、肺機能温存のため胸腔鏡下穿刺肺生検にとどめた。1例は多発例であり、全切除が困難であったため胸腔鏡下肺生検を施行した。尚、術後5ヵ月~7年8ヵ月経過で、再発や増悪はみられていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2010