診療
全身型若年性特発性関節炎におけるFDG-PETを用いた疾患活動性評価についての検討
日野 彩子
1
,
金田 朋洋
,
滝本 恒行
,
吉田 啓介
,
米山 智啓
,
川野 剛
,
伊藤 秀一
,
井上 登美夫
1横浜市立大学 大学院医学研究科放射線医学教室
キーワード:
Interleukin-6
,
肩関節
,
関節炎-若年性
,
股関節
,
膝関節
,
脾臓
,
Matrix Metalloproteinase 3
,
重症度指標
,
後向き研究
,
Fluorodeoxyglucose F18
,
陽電子放射型断層撮影
,
Standardized Uptake Value
Keyword:
Arthritis, Juvenile
,
Hip Joint
,
Knee Joint
,
Retrospective Studies
,
Severity of Illness Index
,
Spleen
,
Shoulder Joint
,
Interleukin-6
,
Matrix Metalloproteinase 3
,
Fluorodeoxyglucose F18
,
Positron-Emission Tomography
pp.921-927
発行日 2016年7月10日
Published Date 2016/7/10
DOI https://doi.org/10.18888/J01565.2016371955
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全身型若年性特発性関節炎(sJIA)におけるFDG-PETを用いた疾患活動性評価について検討した。FDG-PET検査を施行した初発または再燃のsJIA患者37例(男児21名、女児16名、平均12.9±4.06歳)を対象とした。FDG-PET検査では、多くの症例で全身の大関節に一致して左右対称性の集積がみられるという特徴があった。一部の症例では椎体や骨盤骨の骨髄、肝臓、脾臓で強い集積を示した。臨床検査データでは、血中MMP-3濃度とPET陽性関節数、血中MMP-3濃度と全関節のSUVmaxとの間に正の相関を認めた。症例を発症から1年以内の症例に限定すると、血中MMP-3濃度とPET陽性関節数に非常に強い正の相関を認めた。血中IL-6濃度とPET陽性関節数には弱い正の相関、血中IL-6濃度と関節のSUVmaxには強い正の相関を認めた。血中IL-6濃度とL1骨髄の集積、血中IL-6濃度と脾臓の集積に正の相関を認めた。関節や各臓器のFDG-PET集積と正の相関を示したのは、血中IL-6濃度と血中MMP-3濃度のみであった。
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