Pancoast型肺癌の手術
選択術式 肺尖部胸壁浸潤肺癌に対する手術
豊岡 伸一
1
,
宗 淳一
,
杉本 龍士郎
,
山根 正修
,
大藤 剛宏
,
吉増 達也
,
岡村 吉隆
,
佐野 由文
,
伊達 洋至
,
三好 新一郎
1岡山大学 腫瘍・胸部外科
キーワード:
Pancoast症候群
,
胸部外科
,
胸部腫瘍
,
呼吸不全
,
腫瘍侵入性
,
神経系疾患
,
心房細動
,
腺癌
,
乳び胸
,
肺切除
,
反回神経
,
扁平上皮癌
,
肺癌-非小細胞
,
生存分析
,
治療成績
,
放射線化学療法
Keyword:
Adenocarcinoma
,
Carcinoma, Non-Small-Cell Lung
,
Atrial Fibrillation
,
Carcinoma, Squamous Cell
,
Chylothorax
,
Nervous System Diseases
,
Pancoast Syndrome
,
Neoplasm Invasiveness
,
Respiratory Insufficiency
,
Pneumonectomy
,
Recurrent Laryngeal Nerve
,
Thoracic Neoplasms
,
Survival Analysis
,
Treatment Outcome
,
Thoracic Surgical Procedures
,
Chemoradiotherapy
pp.57-64
発行日 2010年1月1日
Published Date 2010/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2010091385
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肺尖部胸壁浸潤肺癌の手術例13例を対象に、治療成績や手術アプローチを検討した。術前治療は12例に行われ、放射線単独療法3例、放射線化学療法9例であった。手術アプローチは、後方アプローチ4例、Masaokaらにより報告された前方アプローチもしくはその変法7例、Grunenwaldらにより報告された前方と後方アプローチの併用1例、前方と後正中アプローチの併用1例であった。その他、視野を確保するために2例で鎖骨を鎖骨頭から2/3切除し、4例で鎖骨を切断または胸鎖関節から外した。合併症としては、呼吸不全1例、術前には認めなかった反回神経麻痺1例、乳び胸1例、心房細動2例を認めたが、治療関連死亡はなかった。術後病理診断で、摘出標本中に腫瘍細胞の残存を認めなかったのは7例であった。全13例の3年生存率は61.0%、5年生存率は25.5%であり、術後放射線化学療法を施行した9例では3年生存率70.0%、5年生存率46.7%であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2010