発行日 2009年12月1日
Published Date 2009/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2010054013
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28歳男。主訴は左胸部痛で、胸部X線・胸部CT上、前縦隔から左胸腔に突出する巨大な腫瘤影を認め、血液検査でαフェトプロテイン(AFP)の著明な上昇を認めた。CTガイド下経皮生検では未熟奇形腫の成分が検出された。縦隔胚細胞性腫瘍、非セミノーマ性胚細胞性腫瘍の診断で、bleomycin・etoposide・cisplatin療法を5コース施行し、部分奏効と腫瘍縮小効果が得られた。手術により縮小した腫瘍と上葉を合併切除し、病理診断はsomatic-type malignancyを伴う胚細胞性腫瘍であった。etoposide・cisplatin療法を1コース施行し、術後15ヵ月経過現在AFPは正常化し再発所見も認めていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2009