発行日 2009年3月1日
Published Date 2009/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2009150015
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73歳男。労作時の胸痛を自覚し、近医を受診した。労作性狭心症の診断で冠状動脈造影検査を行い、重症3枝病変を指摘された。手術目的で紹介入院した。高脂血症を認めたが、肝腎機能は正常であった。冠状動脈造影所見では、右冠状動脈後下行枝に90%狭窄、左前下行枝の完全閉塞、および第1対角枝に99%狭窄を認めた。心拍動下冠状動脈バイパス術(CABG)[OPCAB]3枝を施行した。第5病日より胸部正中創の発赤と発熱が出現した。皮膚生検で、真皮全層における血管周囲の緻密な好中球浸潤がみられ、急性好中球性皮膚症(Sweet病)と診断した。確定診断後ただちにプレドニソロンを開始し、皮膚の紅斑と炎症所見の著明な改善がみられた。一部皮膚移植を要したが、プレドニソロン減量後、第69日目に軽快退院した。
©Nankodo Co., Ltd., 2009