特集 ワクチンと皮膚病
臨床例
三種混合ワクチン接種が誘因と考えられた乳児のSweet病
南 満芳
1
,
福井 眺万
,
堀川 定儀
1松山赤十字病院 皮膚科
キーワード:
Prednisolone
,
Sweet症候群
,
紅斑-多形性
,
鑑別診断
,
膿痂疹
,
予防接種
,
ジフテリア-破傷風-百日咳ワクチン
Keyword:
Diagnosis, Differential
,
Erythema Multiforme
,
Impetigo
,
Prednisolone
,
Vaccination
,
Diphtheria-Tetanus-Pertussis Vaccine
,
Sweet Syndrome
pp.1145-1148
発行日 2014年12月1日
Published Date 2014/12/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2015074193
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<症例のポイント>三種混合ワクチン接種の翌日から39℃の熱発、顔面・躯幹・四肢の浮腫性紅斑が出現し、皮膚生検によってSweet病と診断した生後4ヵ月の乳児例を経験した。三種混合ワクチンの副反応としては、接種局所の発赤・腫脹がもっとも多く、そのほか、アナフィラキシー、脳炎・脳症、痙攣、全身の発疹、39℃以上の発熱等が報告されている。三種混合ワクチン接種後にSweet病を生じた症例はなく、自験例が本邦初である。Sweet病の診断基準に先行するワクチン接種が誘因としてあげられているが、われわれが調べえた限りでは本邦、海外含めて12例しか報告がなく、ワクチン接種によりSweet病が誘発されるのは非常にまれと考えられる。
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