発行日 2009年3月1日
Published Date 2009/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2009150014
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日齢3男児。日齢3でチアノーゼ・呼吸不全を認め、紹介搬送された。修正大血管転位、心室中隔欠損、大動脈縮窄、僧帽弁閉鎖不全を合併した心不全を呈し、入院直後より人工呼吸管理を必要とした。日齢9に大動脈縮窄解除肺動脈絞扼術を施行したが、大動脈縮窄部の再狭窄を呈し心不全が持続し、日齢15に狭窄部バルーン拡大術を施行し症状の改善を認めた。抜管に成功し、経鼻持続陽圧に変更したが、両心室拡張不全と収縮不全に慢性肺疾患を合併した状態であった。ジェットネブライザーから肺内パーカッションベンチレータに変更した。肺呼吸音の改善、肺雑音の減少を認め、胸部X線像上も含気の改善を認めた。タール便が出現し、ストレス性の上部消化管出血と考え、プロトンポンプ阻害薬の内服を開始した。プロトンポンプ阻害薬中止後も再出血することはなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2009