発行日 2007年9月1日
Published Date 2007/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2008008066
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72歳女。患者は1991年11月に洞不全症候群にて左鎖骨下にDDDペースメーカー移植術を受け、その後、2002年4月にジェネレータ交換術を行なったが、術後に創の一部が壊死した。そのため12月にジェネレータのみ除去し、創部郭清および右鎖骨下より新たにDDDペースメーカ移植術を施行した。以後、2003年3月に肺炎にて入院となり、左鎖骨下創部より排膿が認められ、11月に発熱を認めた。血液培養にてPseudomonas aeruginosaが検出され、imipenem+gentamicinを投与したものの解熱が認められなかった。手術を行なったところ、所見では初回に移植した心室リードの疣贅の付着を認め、第10病日目にジェネレータ移植術を施行した。その結果、疣贅の病理学所見は菌のコロニーであった。患者は第34病日目に独歩退院となったが、現在、術後2年9ヵ月経過で感染の再燃および三尖弁閉鎖不全の進行は認められていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2007