発行日 2006年6月1日
Published Date 2006/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2006313880
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80歳男.患者は腫瘍マーカーNES,CEA,ProGRPの軽度上昇を認めた.胸部CTでは右に濃いFDGの集積を認め,確定診断には至らなかったが肺癌を強く疑い,開胸術を施行した.部分切除を行い,術中迅速病理診断を行ったところ大細胞癌と診断された.病理組織所見では,腫瘍は胞巣状,柵状,小柱状,ロゼット様構造を認め,腫瘍細胞には多数の核分裂像や壊死像,一部に扁平上皮癌の像もみられた.免疫化学染色では腫瘍細胞はクロモグラニンA,シナプトリジン,NSEが大部分陽性であった.以上,これらのことから混合型大細胞性神経内分泌癌(LCNEC)と診断されたが,進行したLCNECで追加療法は困難であり,胸膜癒着術のみを施行した.術後7ヵ月現在,経過観察中である
©Nankodo Co., Ltd., 2006