発行日 2011年3月1日
Published Date 2011/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2011192870
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著者らが手術を行った大細胞神経内分泌癌(LCNEC)11例を対象に、その治療法や予後について検討した。1)全例でLCNECの術前診断はついていなかった。2)術式は縦隔リンパ節郭清を伴う肺葉切除3例、ニ肺葉切除1例、部分切除7例であった。また、縮小手術の理由は悪性胸水2例、悪性心嚢水1例、低肺機能1例、全身合併症2例、高齢1例であった。3)術後の病理病期についてはIA期3例、IB期2例、IIIB期3例、不明3例であった。4)予後は無再発生存5例、原病死5例、他病死1例であった。無再発生存例のうち3例は術後追加治療が行われていなかったが、縮小手術でも比較的良好な予後が得られていた。5)PEによる導入療法後に完全切除を行った1例では、病理学的にも完全奏効が得られ、術後2年無再発生存中であった。一方、手術時すでに腹腔内播種を認めた症例でも、術後PEやPI療法にて術後3年の長期生存が得られていた。
©Nankodo Co., Ltd., 2011