発行日 2006年7月25日
Published Date 2006/7/25
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2006287039
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1999年11月~2005年12月に急性膿胸と診断され,抗生物質投与や胸腔ドレナージなどの保存的治療で軽快せず胸腔鏡下掻爬術を施行した30例(男22例,女8例,平均62.2±13.0歳)を対象に,有効性,安全性,問題点について検討した.病悩期間は平均41.0±21.0日,全例がII期以上と思われ,1例を除いて手術時に発症後2週以上経過していた.細菌が同定されたのは8例で,最も多かったのはメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)の4例であった.手術時間は平均93.1±26.6分であった,有瘻性膿胸は2例であった.術後入院期間は平均26.3±36.4日であった.20例が術後2週間以内に退院した.脳梗塞などの臥床傾向の基礎疾患を有する症例は退院まで時間を要した.27例は初回手術で軽快し,3例は再治療を要した.治療内訳は再度の胸腔鏡下掻爬ドレナージ1例,開窓術2例であった最終的に1例が死亡した
©Nankodo Co., Ltd., 2006