発行日 2004年11月1日
Published Date 2004/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2005055337
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バイオインピーダンス測定装置を用いて心拍動下冠状動脈バイパス術(OPCAB)と人工心肺使用冠状動脈バイパス術(on-pump CABG)の周術期における細胞外液水分量(ECF)を測定し,ECFの増加時間・量について比較検討した.対象はOPCAB施行(A群)は13例(男性9例・女性4例,平均年齢66.9±11歳),on-pump CABG施行(B群)は7例(男性6例・女性1例,68.4±3.1歳)で,両群間に糖尿病・高血圧・高脂血症などの合併頻度に有意差は認めなかった.その結果,両群とも大動脈内バルーンパンピングは使用せず,バイパス本数はA群2.00±1.0本・B群3.43±0.98本と有意にB群が多かった.術中の水分バランスは両群間に差がなかったが,最高ECFはA群3.13±2.6%BW・B群5.36±2.0%BWと有意にB群が高値であった.術後24時間のECFはA群では0.064±1.5%BWと術前値に減少したが,B群では1.9±2.9%BWと高値であった.A群はB群に比べECFの増加が少なく,術前への回復も速かった
©Nankodo Co., Ltd., 2004