発行日 2006年4月1日
Published Date 2006/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2006136468
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オフポンプ冠動脈バイパス術(off-pump CABG:off-pump)の早期・長期手術成績をon-pump CABGのそれと比較した.Off-pump CABGでは術中脳梗塞を完全に回避でき,また術後心筋障害,呼吸機能障害の点からもより低侵襲に手術が行えた.また早期グラフト開存率が保たれ,完全血行再建を行えるなどのグラフティングの質を損なわない限り,長期成績はon-pumpと同等であった.Off-pumpでもとくに頭頸部血管病変の高度な症例は術後早期に脳血管障害を回避できず,また長期の脳血管合併症の発症率は高かった.術直後からの強力な抗凝固療法と比較的早期の頸動脈病変に対する処置が長期予後をよくする可能性がある
©Nankodo Co., Ltd., 2006