発行日 2004年6月1日
Published Date 2004/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2004234812
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心拍動下冠状動脈バイパス術(OPCAB)における大動脈内バルーンパンピング(IABP)の役割とその有用性について検討した.IABPを使用した10例(I群)と,使用しなかった70例(II群)を対象とした.両群とも,手術死亡はなかった.平均吻合数はI群で2.7枝,II群で3.3枝であった.人工呼吸補助時間,ICU滞在期間,罹患率に両群の間に違いはなかった.I群での術後IABP補助時間は平均5.4時間であった.待期例において,OPCABを安全に行うための補助手段としてのIABPは非常に有用であった.IABPは緊急時だけでなく,待期例においても使用でき,安全に行うためには術前の大動脈の評価と術中術後の合併症予防に努める必要があると思われた
©Nankodo Co., Ltd., 2004