特集 受精メカニズム新論争〜ドグマの再構築〜
哺乳類受精のライブイメージング
佐藤 裕公
1
,
広橋 教貴
1大阪大学微生物病研究所附属感染動物実験施設
キーワード:
顕微鏡検査法
,
受精
,
精子受精能獲得
,
人工授精
,
精子
,
精子活力
,
精子-卵子相互作用
,
哺乳類
,
卵
,
先体反応
,
光イメージング
,
IZUMO1 Protein
Keyword:
Fertilization
,
Mammals
,
Insemination, Artificial
,
Microscopy
,
Ovum
,
Sperm Capacitation
,
Sperm Motility
,
Sperm-Ovum Interactions
,
Spermatozoa
,
Acrosome Reaction
,
Optical Imaging
,
IZUMO1 Protein, Human
pp.393-399
発行日 2014年3月22日
Published Date 2014/3/22
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哺乳類の体内受精の仕組みはいまだベールに包まれている.1970年代以降,in vitro で受精を再現する体外受精が多くの哺乳類で成功したことで,ようやくその一端を垣間見ることができるようになった.しかし,その素過程を見るには(木を見て),固定した試料を電顕などで観察したほうが断然よいが,それでは一連の現象のつながりがわからない(森を見ず).逆も真なり.これに対して,近年発展が著しい蛍光プローブや顕微鏡は,体外受精のみならず,生体内の受精観察から多くの情報を読み取ることを可能にした.特に,受精時の精子と卵にフォーカスしたライブイメージングは“百聞は一見に如かず”の言葉どおり,既存モデルの検証にとどまらず,新たな概念の構築にも貢献しつつある.
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