特集 受精メカニズム新論争〜ドグマの再構築〜
顕微授精でわかること・できること
小倉 淳郎
1
,
黒滝 陽子
1理化学研究所バイオリソースセンター 遺伝工学基盤技術室
キーワード:
細胞周期
,
膜融合
,
受精
,
精子細胞
,
精子-卵子相互作用
,
配偶子形成
,
DNAメチル化
,
微小管形成中心
,
卵細胞質内精子注入法
,
顕微授精法
Keyword:
Cell Cycle
,
Fertilization
,
Gametogenesis
,
Membrane Fusion
,
Sperm-Ovum Interactions
,
Spermatids
,
DNA Methylation
,
Sperm Injections, Intracytoplasmic
,
Microtubule-Organizing Center
pp.400-405
発行日 2014年3月22日
Published Date 2014/3/22
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哺乳類の受精現象では,多くの複雑な生化学レベル・細胞レベルの変化が厳密に制御されて進行する.顕微授精技術は,これらのうち,卵子-精子膜融合以前の過程の変化をすべてバイパスして受精を成立させる技術である.よって,通常の条件下では受精できない配偶子を用いて,実験的な受精現象を解析したり,産仔を作出したりすることができる.現在の顕微授精は,すでに技術的な完成度が高いため,いかにこの実験手技を研究に応用するかという段階にある.ここでは,その顕微授精技術を用いてわかること,そしてできることについてまとめた.
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