特集 性決定分化の制御システム:疾患性差・性転換をもたらす♂化・♀化のせめぎ合い
エピジェネティクスの側面から見た哺乳類の性分化
立花 誠
1
1京都大学ウイルス研究所附属感染症モデル研究センター ゲノム改変マウス
キーワード:
Azacitidine
,
Histones
,
アセチル化
,
性腺
,
性分化
,
哺乳類
,
DNAメチル化
,
発生遺伝子発現調節
,
ノックアウトマウス
,
性決定過程
,
sry遺伝子
,
エピジェネティックプロセス
,
Polycomb-Group Proteins
Keyword:
Acetylation
,
Azacitidine
,
Gonads
,
Histones
,
Mammals
,
Sex Differentiation
,
Mice, Knockout
,
Sex Determination Processes
,
DNA Methylation
,
Gene Expression Regulation, Developmental
,
Genes, sry
,
Epigenesis, Genetic
,
Polycomb-Group Proteins
pp.188-192
発行日 2013年1月22日
Published Date 2013/1/22
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エピジェネティクスは塩基配列によらない遺伝情報の発現制御であり,胚発生や細胞分化と密接に関わっている.我々哺乳類の性は遺伝的に決まる.とはいえ遺伝学(ジェネティクス)とエピジェネティクスは対立概念ではなく,生命現象を理解するうえで切り離しては考えられないものである.性決定や性分化の場面で実際に働く遺伝子は,やはりエピジェネティックにその発現が制御されているであろうことは想像に難くない.本稿では,これまでに報告されている哺乳類の性決定とエピジェネティクスの関係についてレビューする.さらに,筆者らが取り組んでいるマウス生殖腺体細胞のエピゲノム解析についても紹介したい.
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