特集 臓器代謝ネットワーク:分子機構とその破綻による病態から臨床的意義まで
【第3部】臓器間相互作用の臨床的意義 心腎連関 PLGF/Flt-1系を介した心腎連関4型の新たなメカニズム
竹田 征治
1
,
斎藤 能彦
1奈良県立医科大学 第1内科
キーワード:
Apolipoproteins E
,
シグナルトランスダクション
,
遺伝子発現調節
,
血管内皮
,
疾患モデル(動物)
,
動脈硬化症
,
ノックアウトマウス
,
Vascular Endothelial Growth Factor Receptor-1
,
腎機能障害
,
心腎症候群
,
Placenta Growth Factor
Keyword:
Placenta Growth Factor
,
Arteriosclerosis
,
Apolipoproteins E
,
Disease Models, Animal
,
Endothelium, Vascular
,
Gene Expression Regulation
,
Signal Transduction
,
Mice, Knockout
,
Vascular Endothelial Growth Factor Receptor-1
,
Renal Insufficiency
,
Cardio-Renal Syndrome
pp.523-528
発行日 2014年4月22日
Published Date 2014/4/22
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心疾患と腎臓病は密接に関連しており,互いの疾患予後に影響することから心腎連関として注目されている.筆者らはその中でも,慢性腎臓病(CKD)における動脈硬化症の進展機序に注目し,検討を行ってきた.CKDでは血管内皮細胞におけるsFlt-1 の産生が低下しており,動脈硬化促進物質であるPLGF の相対的活性亢進状態が引き起こされることが原因であると考えられる.sFlt-1 タンパク質の投与が腎不全モデルである5/6 腎摘ApoE ノックアウトマウスの動脈硬化進展を抑制したことから,CKDにおけるsFlt-1 タンパク質の補充療法が心腎連関の新たな治療法となりうる可能性が示された.
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