特集 神経細胞特異的な翻訳制御:鍵を握るRNA結合タンパク質/mRNA輸送/non-coding RNA
神経特異的microRNAと神経伝達
沼川 忠広
1
,
岸 宗一郎
,
橋戸 和夫
,
功刀 浩
1国立精神・神経医療研究センター神経研究所 疾病研究第三部
キーワード:
生物学的マーカー
,
遺伝子発現調節
,
疾患モデル(動物)
,
神経系
,
シナプス伝達
,
中枢神経系疾患
,
ニューロン
,
脳由来神経栄養因子
,
ノックアウトマウス
,
遺伝子発現プロファイリング
,
MicroRNAs
,
病態生理
Keyword:
Central Nervous System Diseases
,
Disease Models, Animal
,
Gene Expression Regulation
,
Nervous System
,
Synaptic Transmission
,
Neurons
,
Biomarkers
,
Mice, Knockout
,
Brain-Derived Neurotrophic Factor
,
Gene Expression Profiling
,
MicroRNAs
pp.683-686
発行日 2012年5月22日
Published Date 2012/5/22
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18〜 25塩基の小さな RNA( microRNA; miR)が脳機能において重要な働きをしていることがわかってきた.同時に,miRと神経変性疾患や機能性精神疾患との関係を明らかにしようとする試みが急速に進んでいる.最近では,脳神経の生存維持やシナプス可塑性(神経伝達)において主要な役割を果たしている BDNFなどの神経栄養因子と,この miRの関係にも注目が集まり始めた.筆者らも脳特異的 miRと BDNFとの機能的な相互作用に注目している.古くから BDNFの発現/機能の低下と様々な脳疾患との関連が認められているが,新たに miRと神経機能との関わりは重要なトピックである.
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