特集 臓器代謝ネットワーク:分子機構とその破綻による病態から臨床的意義まで
【第3部】臓器間相互作用の臨床的意義 腸血管連関とその臨床的意義
山下 智也
1
,
平田 健一
1神戸大学 大学院医学研究科内科学講座循環器内科学分野
キーワード:
Calcitriol
,
心臓血管疾患
,
腸
,
動脈硬化症
,
経口投与
,
CD3抗原
,
粘膜免疫
,
検便
,
調節T細胞
,
免疫調節
,
腸内細菌叢
Keyword:
Gastrointestinal Microbiome
,
Administration, Oral
,
Cardiovascular Diseases
,
Calcitriol
,
Arteriosclerosis
,
Intestines
,
CD3 Complex
,
Immunity, Mucosal
,
T-Lymphocytes, Regulatory
,
Immunomodulation
pp.529-534
発行日 2014年4月22日
Published Date 2014/4/22
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腸管の主な働きは栄養や水分を吸収することであるが,免疫臓器としての役割とその重要性が注目されている.筆者らは,慢性炎症性疾患である動脈硬化を抗炎症と免疫制御によって予防することが,次世代の動脈硬化性疾患の予防法になると考えて研究を進めている.その中で,腸管から免疫を制御するような動脈硬化予防が実現可能ではないかという仮説を立てて,研究を進め,今回紹介する研究成果につながっている.本稿では,主に腸管免疫修飾による動脈硬化予防の試みと,さらに腸内フローラと動脈硬化の関連を調査した研究について紹介したい.腸管と心血管疾患の臓器連関の研究が進展し,臨床で役立つ検査法や治療法の開発につながることを期待したい.
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