特集 臓器代謝ネットワーク:分子機構とその破綻による病態から臨床的意義まで
【第2部】臓器間相互作用の破綻と疾患 臓器連関と骨代謝疾患
越智 広樹
1
,
竹田 秀
1東京医科歯科大学 医学部細胞生理学分野
キーワード:
Osteocalcin
,
エネルギー代謝
,
骨疾患-代謝性
,
骨密度
,
性腺
,
副交感神経系
,
求心性ニューロン
,
骨組織リモデリング
,
ノックアウトマウス
,
Leptin
,
糖代謝
,
Semaphorin-3A
,
線維芽細胞増殖因子-23
Keyword:
Bone Diseases, Metabolic
,
Energy Metabolism
,
Gonads
,
Neurons, Afferent
,
Parasympathetic Nervous System
,
Osteocalcin
,
Bone Density
,
Bone Remodeling
,
Mice, Knockout
,
Leptin
,
Semaphorin-3A
,
Carbohydrate Metabolism
,
Fibroblast Growth Factor 23
pp.512-518
発行日 2014年4月22日
Published Date 2014/4/22
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骨の恒常性は骨形成と骨吸収のバランス(骨代謝)の厳密な制御により保たれている.レプチン欠損マウスの骨量増加の発見により,神経系が骨代謝を制御していることが明らかとなった.特に,交感神経系や副交感神経系による骨代謝調節機構が解明されつつある.さらに最近では,感覚神経が骨代謝を制御することも明らかとなっている.一方,近年,骨から分泌される液性因子が全身の代謝を調節していることが明らかとなり,骨-臓器間の連関が注目されている.これらの発見は,新たな骨代謝制御機構を解明するとともに,骨代謝性疾患に対する新規治療薬開発につながる可能性を秘めている.
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