特集 アカデミアの創薬スクリーニング:分子標的からリード化合物発見への戦略
CellTech Eye 分裂酵母を生きた試験管として用いるハイスループットスクリーニング技術
八代田 陽子
1
1理化学研究所 吉田化学遺伝学研究室
キーワード:
Schizosaccharomyces
,
真菌遺伝子発現調節
,
遺伝子ライブラリー
,
表現型
,
オープンリーディングフレーム
,
真菌培養
,
新薬開発
,
Tankyrases
,
ハイスループットスクリーニング法
,
低分子ライブラリー
,
Yellow Fluorescent Protein
Keyword:
Phenotype
,
Schizosaccharomyces
,
Gene Expression Regulation, Fungal
,
Open Reading Frames
,
Gene Library
,
Tankyrases
,
Small Molecule Libraries
,
Drug Discovery
,
High-Throughput Screening Assays
pp.666-667
発行日 2013年5月22日
Published Date 2013/5/22
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- 文献概要
創薬におけるスクリーニング法としては,試験管内で行う生化学的アッセイ系をもとにしたスクリーニング系や,セルベースアッセイ系をもとにしたスクリーニング系が主要な技術として考えられる.しかしながら,試験管を用いたアッセイ系でスクリーニングされた化合物は,結局は細胞を使って試験しなければならない.例えば,創薬標的分子の阻害剤スクリーニングを行う際に,標的となるタンパク質を精製し,そのタンパク質に直接作用し,活性を阻害する化合物を選抜したとしても,いざそのヒット化合物を細胞にかけてみたら,細胞膜を透過しない,標的分子以外にも作用して毒性を示してしまった,などということが起こる可能性がある.それなら最初から細胞を用いてスクリーニング系を立ち上げたほうが透過性,毒性の問題もクリアした化合物を選抜できる.本稿では,分裂酵母を生きた試験管として用い,何万もの化合物を効率良く,簡便に,コストも抑えてハイスループットに阻害剤をスクリーニングできる技術について紹介したい.
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