特集 疾患エクソソーム:病をもたらすパンドラの箱がいま開かれる
【第2部:エクソソームを用いた疾患の診断・治療】 血中エクソソーム中のmicroRNAによるがんの診断
緒方 広子[川田]
1
,
土屋 直人
1国立がん研究センター研究所 多段階がん研究分野
キーワード:
腫瘍遺伝子発現調節
,
細胞間コミュニケーション
,
腫瘍
,
腫瘍マーカー
,
膵臓腫瘍
,
大腸腫瘍
,
肺腫瘍
,
遺伝子発現プロファイリング
,
MicroRNAs
,
腫瘍細胞系
,
エクソソーム
Keyword:
Cell Communication
,
Lung Neoplasms
,
Neoplasms
,
Pancreatic Neoplasms
,
Colorectal Neoplasms
,
Biomarkers, Tumor
,
Gene Expression Regulation, Neoplastic
,
Gene Expression Profiling
,
Cell Line, Tumor
,
MicroRNAs
,
Exosomes
pp.85-90
発行日 2012年12月22日
Published Date 2012/12/22
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体液中に分泌されているエクソソーム中のmicroRNA(miRNA)は,新たな細胞間コミュニケーションツールおよび診断を含めたバイオマーカーとして注目されている.エクソソームmiRNAは,体液中においてもRNaseで分解されず,酸や凍結・融解の繰り返しにも比較的安定である.miRNAの特徴としては,その発現パターンが組織特異的であり,がん組織では正常組織とその発現パターンが大きく異なる.これらの特徴から,エクソソームmiRNAは,多くの病気のバイオマーカーとして応用可能であると期待されている.がん研究においては,早期発見につながる診断マーカー,細胞診の困難ながん種の診断マーカーなど,その期待は大きい.
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