特集 疾患エクソソーム:病をもたらすパンドラの箱がいま開かれる
【第1部:疾患とエクソソーム】 神経変性疾患におけるエクソソームの役割
町田 明
1
,
横田 隆徳
1東京医科歯科大学 大学院脳神経病態学
キーワード:
Alzheimer病
,
生物学的マーカー
,
細胞間コミュニケーション
,
ドラッグデリバリーシステム
,
髄液
,
Parkinson病
,
プリオン病
,
神経変性疾患
,
MicroRNAs
,
siRNA
,
エクソソーム
,
髄液検査
Keyword:
Alzheimer Disease
,
Cerebrospinal Fluid
,
Cell Communication
,
Parkinson Disease
,
Biomarkers
,
Drug Delivery Systems
,
Prion Diseases
,
Neurodegenerative Diseases
,
RNA, Small Interfering
,
MicroRNAs
,
Exosomes
pp.23-26
発行日 2012年12月22日
Published Date 2012/12/22
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細胞間のコミュニケーションツールとしては,これまで研究の中心はサイトカインやケモカイン,接着分子などのタンパク質が中心であった.しかし小胞顆粒であるエクソソーム中に遺伝物質であるnon-coding RNAが発見され,エクソソームが細胞間の情報伝達の媒介役として機能することが示され,プリオン病,アルツハイマー病,パーキンソン病などの神経変性疾患において病態の伝播(propagation)の仲介を示唆する報告が出始めた.本稿では,神経変性疾患におけるエクソソームの役割および今後の展望について概説するとともに,診断・治療のバイオマーカーとしての応用についても考察する.
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