特集 明日から始める!ジェネラリストのための転倒予防アプローチ
ジェネラリストが考える転倒予防
リハビリテーション医が考える転倒予防
秋本 知則
1
1済生会横浜市東部病院 リハビリテーション科
pp.1194-1200
発行日 2023年10月1日
Published Date 2023/10/1
DOI https://doi.org/10.15104/th.2023100003
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はじめに
同じ転倒でも患者によって背景となる状況は全く異なる.たとえば,睡眠薬を飲んでい る頻尿の高齢者が夜にトイレへ行こうとしたときにつまずいた例と,多系統萎縮症の患者 が食事後に転倒した例では,転倒の原因となった背景は全く異なるし,もちろんその対策 も異なってくる. それではこの転倒という事象を捉えるとき,どのような道筋で原因を考え,どのように 対策を考えれば,漏れなく予防することができるのか,筆者が実践している方法をここに 記載する.道筋に沿って考えていくうちに,どのような患者が,どのような状況で,どの ように転倒しやすいのかが少しずつみえてくるようになる.そして,まだ転倒で重大な外 傷を負っていない段階で,転倒予防の提案が少しずつできるようになっていく.
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