薬語図鑑-基礎薬学用語を現場で使える知識に訳してみました 第2部 臨床現場で見聞きする用語編
精神
30 第一世代と第二世代,定型と非定型
-なぜ非定型抗精神病薬は錐体外路症状の発現が少ないのか?
三輪 高市
1
1鈴鹿医療科学大学薬学部 教授
pp.672-673
発行日 2023年3月31日
Published Date 2023/3/31
DOI https://doi.org/10.15104/ph.2023040088
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- 文献概要
抗精神病薬は1996 年のリスペリドンの発売前後で第一世代薬(第一世代抗精神病薬)と第二世代薬(第二世代抗精神病薬)に分類されています.ドパミン受容体遮断作用を中心に考えられてきた第一世代薬と比べて,リスペリドン以降の抗精神病薬は,新しい作用にも着目しました.その結果,①錐体外路症状,②高プロラクチン血症,③認知機能障害などの副作用が軽減されています.しかし,脳への移行性が低いことなどに起因して,リスペリドンは高プロラクチン血症を比較的発症しやすいとされています.
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