今月の主題 ウイルス肝炎ABC
ウイルス肝炎マーカーの検査と臨床的意義
HCV抗体測定系の開発—第一世代と第二世代
田中 栄司
1
1信州大学医学部第2内科
pp.422-424
発行日 1993年3月10日
Published Date 1993/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402902008
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
●HCV第一世代抗体はHCV発見当初開発された測定系であり,C型肝炎の検出率は80%程度である.第二世代抗体は第一世代の欠点を補うために開発された測定系で,C型肝炎をほぼ100%診断可能である.
●C型急性肝炎では,HCV抗体が遅れて陽性となるため注意が必要である.HCV-RNAは発症早期に高率に陽性となる.
●C型慢性肝炎の診断には第二世代のHCV抗体が有用である.
●肝機能正常者でのHCV抗体陽性は過去の感染を示す場合もある.
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.