特集 発達障害―小児科での具体的な診かたと多職種連携
6.脳の定型発達と非定型発達
松平 泉
1
,
瀧 靖之
2
1東北大学加齢医学研究所 機能画像医学研究分野
2東北大学加齢医学研究所 スマートエイジング学際重点研究センター
キーワード:
脳
,
MRI
,
発達
,
成熟
,
自閉スペクトラム症
Keyword:
脳
,
MRI
,
発達
,
成熟
,
自閉スペクトラム症
pp.855-862
発行日 2018年5月1日
Published Date 2018/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000478
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
磁気共鳴画像(magnetic resonance imaging:MRI)を用いた脳科学研究により,定型的・非定型的な脳の発達過程が明らかにされてきた.定型発達児の場合,脳の灰白質体積は青年期までにピークを迎え,その後減少する逆U字型の発達軌道を示す.一方,自閉スペクトラム症(autism spectrum disorder:ASD)児の場合,脳の灰白質体積は小児期までに過度に増加し,青年期から成人期にかけて急速に減少する.現状ではMRIによってASDの診断を行うことは困難であると考えられる.しかし,MRIによるASDバイオマーカーの解明を目指した研究が世界で進行している.
Copyright © 2018, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.