痛風治療薬

症例1 70歳男性

年に1度の定期健診で近医を受診．血清尿酸値は9.0mg/dL，血清クレアチニン値は0.8mg/dL（eGFR 73mL/分/1.73m²）．関節の痛みなどの痛風関節炎の症状はない．

症例2 70歳男性

足の親指のつけ根に激痛があり近医を受診．痛風関節炎による痛みと診断．血清尿酸値は9.0mg/dL，血清クレアチニン値は1.4mg/dL（eGFR 40mL/分/1.73m²）．痛風関節炎は初めてのエピソードであった．

症例1は無症候性の高尿酸血症，症例2は痛風関節炎の初回エピソードがある高尿酸血症患者である．高尿酸血症の治療ガイドラインは日米欧などで発表されているが，ガイドライン間で尿酸降下治療に対する推奨に違いがみられる．これらの違いは治療薬の選択にも影響するため，まずはその違いを概説する．