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増刊号 検査項目と異常値からみた—緊急・重要疾患レッドページ
8章 内分泌・代謝疾患
痛風
Gout
喜瀬 高庸
1
,
横川 直人
1
1東京都立多摩総合医療センターリウマチ膠原病科
pp.523-525
発行日 2019年4月15日
Published Date 2019/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542201994
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痛風とは,尿酸が溶解可能な濃度以上になると尿酸塩(尿酸一ナトリウム)が形成され組織に沈着し,炎症性サイトカインが誘導されることにより,急性に高度の炎症をきたす臨床像を表す.最近ではゲノムワイド関連解析によって,痛風の原因となる尿酸の代謝機能(トランスポーターなど)と関連する遺伝子座が明らかになってきた.罹患部位は母趾MTP関節の頻度が最も多く代表的であるが,あらゆる部位に関節炎,滑液包炎,腱炎,腱鞘滑膜炎を呈する.慢性化すると痛風結節や関節破壊を生じ,また高血圧症・慢性腎臓病・虚血性心疾患・脳卒中のリスク因子になる.関節液の鏡検が痛風の確定診断には必須である.
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