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報告
母性看護学自己学修動画コンテンツの大学教員による適切性の検証—学内学習から臨地実習へのシームレスな移行を促進する母性看護学実習事前プログラムの開発へむけて
Verification of appropriateness of maternal nursing self-study video content by university faculty: Development of a Pre-Practicum Program in Maternal Nursing that Facilitates a Seamless Transition from On-Campus Learning to On-Site Practice
東尾 公子
1
,
園田 希
1
Kimiko HIGASHIO
1
,
Nozomi SONODA
1
1宝塚大学
1Takarazuka University
キーワード:
自己学修動画コンテンツ
,
実習事前プログラム
,
シームレスな移行
Keyword:
自己学修動画コンテンツ
,
実習事前プログラム
,
シームレスな移行
pp.46-55
発行日 2024年3月1日
Published Date 2024/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7011200131
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抄録
【目的】本研究では学生がいつでもどこでも能動的に取り組めるよう母性看護学自己学修動画コンテンツ(以下、自己学修動画コンテンツとする)を作製し、大学教員を対象に適切性を検証し、実習事前プログラムとして検証する。
【対象と方法】母性看護学実習目標、実習で関わる頻度の高い対象や場面をもとに、自己学修動画コンテンツを作製した。5年以上教育経験のある大学教員を研究対象とし、質問紙調査法で適切性の検証を行った。
【結果】研究対象者は11人で、回答率61.1%であった。適切性が検証された自己学修動画コンテンツは、妊婦健康診査-各種診査、新生児の全身観察であった。また、自己学修動画コンテンツの量、動画出演者の台詞、利用性について適切性が検証された。しかし、自己学修動画コンテンツを活用して母性看護学実習に対するイメージ効果は約6割の評価しか得られなかった。
【結論】
1.自己学修動画コンテンツは、概ね適切性が検証された。自己学修動画コンテンツの修正内容として、実習では欠くことのできない妊婦・褥婦や指導者の存在とその関係性といった諸要素を含め、学生が直面する問題と原因を加え、実習全体像を認知できるよう工夫が必要である。また、動画の構成を全場面で統一するよう修正する。
2.母性看護学実習事前プログラムは、臨地実習では欠くことのできない看護過程の展開に必要な臨床判断プロセスを経ておく必要がある。まず、基本となる事例を提示し、対象理解に必要な知識を深める。次の段階で、各実習場面で臨床判断を問いながら学習が進められるような自己学修動画活用とその後に続く自主シミュレーション演習としてプログラムを検証していくことが課題である。
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