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抄録
【目的】新卒助産師が先輩助産師との1年間の関わりの中で、専門職としての意欲に影響を受けた体験を明らかにする。
【対象と方法】産婦人科病棟がある6施設の新卒助産師として妊産褥婦・新生児に関わる業務を1年間経験した2年目の助産師12名を対象とした。半構造化面接を行い、面接で得られたデータから研究テーマに関連した内容を抽出し、コード化した。類似性のある意味内容をもつコードを集めて分類し、コード間の意味合いや関係性を検討しながら、サブカテゴリー・カテゴリー化した。
【結果】研究協力者は勤務上日常的に妊産褥婦・新生児に関わっていた。データを分析した結果、新卒助産師が先輩助産師との関わりの中で専門職としての意欲に影響を受けた体験について【助産師としての職業意識や行動の変容につながった先輩の指導】【未熟な自分が安心できる先輩の支援】【助産師としての憧れと模倣願望】【目標とする助産師モデルとの出会いによる意識の高まり】【成長の自己実感】【存在を尊重してくれる関係性や環境】の6のカテゴリーが抽出された。
【結論】新卒助産師は先輩助産師との関わりの中で、1)新卒助産師が意識や行動の変化の必要性を感じる指導と安心できる支援を受けた体験、2)先輩助産師への憧れや模倣願望による助産師モデルとの出会いと意識の高まる体験、3)先輩助産師との関わりの中で自分の成長を感じた体験、4)存在を尊重してくれる関係性や環境を感じた体験により専門職としての意欲に影響を受けていた。
以上より、先輩助産師は、新卒助産師の状況・課題を理解した上で、段階的な指導と安心感につながる支援を合わせて行う必要があり、新卒助産師が成長を自己実感できるような助産実践を行える関係性や環境を作り上げられるよう関わることの重要性が示唆された。
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