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日本老年看護学会第21回学術集会特集 教育講演1
臨床での倫理調整─高齢者のエンド・オブ・ライフにおける倫理的問題にむけて
Ethical Coordination in the Bedside for an Ethical Problem of Elderly with End-of-life
吉岡 佐知子
1
Sachiko Yoshioka
1
1松江市立病院
1Matsue City Hospital
pp.9-14
発行日 2017年1月31日
Published Date 2017/1/31
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1.はじめに
超高齢多死社会が到来し,臨床においても,人生の最終段階を生きる高齢者にとってなにが最善の医療なのか,なにが最善のケアなのかを模索する機会は格段に増えている.本稿では,老人看護専門看護師である筆者が,専門看護師の役割のひとつである倫理調整について,臨床でどのようなことを心がけているのかについて述べたい.
筆者が勤務する松江市立病院(以下,当院)を紹介する.当院は,わが国でも指折りの高齢化率を示す島根県の県都にある自治体立病院である.病床数は470床,診療科は全27科,看護単位は13,看護配置は7:1である.法的指定として,地域医療支援病院,地域がん診療連携拠点病院,災害拠点病院等がある.年齢構成別でみる高齢患者の占める割合(2016年6月現在)は,外来51%,入院67%となっている.地域中核病院として,また自治体病院として市民のニーズに的確に応える医療を行うとともに,保健医療福祉の連携に努めることを理念としている.
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