Japanese
English
特集1「老人看護専門看護師の活動紹介;6つの役割について」
老人看護専門看護師による「倫理調整」活動
“Ethical Coordination” Activity by Certified Nurse Specialist in Gerontological Nursing
長谷川 美智子
1
,
正田 美紀
2
,
伊坪 恵
3
,
大畑 茂子
4
,
八木 範子
5
,
髙道 香織
6
,
吉岡 佐知子
7
Michiko Hasegawa
1
,
Miki Masada
2
,
Megumi Itsubo
3
,
Shigeko Ohata
4
,
Noriko Yagi
5
,
Kaori Takamichi
6
,
Sachiko Yoshioka
7
1京都民医連中央病院
2神戸海星病院
3地域医療機能推進機構大阪病院
4京都第一赤十字病院
5順天堂大学医療看護学部
6国立病院機構医王病院
7松江市立病院
1Kyoto Min-iren Chuo Hospital
2Kobe Kaisei Hospital
3Japan Community Healthcare Organization Osaka Hospital
4Japanese Red Cross Kyoto Daiichi Hospital
5Juntendo University Faculty of Health Care and Nursing
6National Hospital Organization Iou Hospital
7Matsue City Hospital
pp.21-25
発行日 2018年7月31日
Published Date 2018/7/31
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- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
1.はじめに
専門看護師が行う倫理調整については,「個人,家族及び集団の権利を守るために,倫理的な問題や葛藤の解決をはかる」(日本看護協会,2018)とされているが,高齢者とその家族を看護するうえでは,意識的・無意識的な価値の対立が存在し,さまざまな倫理的課題に直面する.それは生死に直結するものから日常生活の1つひとつに至るまで多様であり,高齢者と家族,そして彼らを取り巻く専門職を悩ませる.しかし一方で,悩むことなく高齢者や家族の尊厳を脅かす行動をとってしまっている場合もある.よって,老人看護専門看護師(以下,GCNS)の活動のすべてにおいて高齢者の権利・尊厳を守り,その望みを実現するために倫理的な問題や葛藤の解決をはかるという「倫理調整」が含まれなければならないと考えている.
日本老年看護学会第21回学術集会では,前述の考えをポスターに示して報告した.本稿では実際にGCNSが経験した事例を踏まえてこの内容を述べたい.以下,事例掲載にあたり病院・病棟の了承を得,個人が特定されないよう配慮した.
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