日本老年看護学会第16回学術集会特集Ⅱ シンポジウム─老人看護CNSの活動の広がりと将来展望
高齢者の意思の尊重─急性期医療機関における倫理調整
吉岡 佐知子
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1松江市立病院
pp.11-16
発行日 2012年3月31日
Published Date 2012/3/31
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はじめに
筆者は,高齢化率屈指の島根県にある松江市立病院(以下,当院)に勤務している.2004年に老人看護専門看護師(以下,老人看護CNS)の認定を受け,2009年の認定更新を経て現在7年目を迎えている.筆者が認定を受けた2004年は,専門看護師の6つ目の役割として新たに『倫理調整』が追加された年であった.高齢者が常に倫理的問題にさらされる現状やそれに対して葛藤を抱えるスタッフも少なくないこともあり,老人看護CNSの認定を受けた当初から,筆者にとって『倫理調整』は活動の基盤となっている.
今回は,これまで所属施設で展開してきた高齢者の意思に沿った過不足ない医療提供に向けた取り組みを報告したい.
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