特集 どんとこい! 内科医が支える—エンド・オブ・ライフ
Column
内科医とエンド・オブ・ライフケア
小田 浩之
1
1飯塚病院総合診療科
pp.1852
発行日 2018年10月10日
Published Date 2018/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402225867
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エンド・オブ・ライフケアでは,感情を承認し,支持することから始めよう.多くの若手医師にとって,患者の老いていく苦しみ,死にゆく苦しみ,またそれを側で支える家族の苦しみは,未知の世界である.未知の出来事で生じている感情に共感などできるはずはない.無理なくできるのは,「感情を承認」「その感情を支持的に受け止める」ことである.
例えば,ADLの自立した95歳の女性が肺炎で入院となった場面を思い浮かべてみよう.リザーバーマスク10Lの酸素が投与され,SpO2は90%前後である.担当医から病状と治療の困難さを説明された後に,家族が「今まで死んでしまうことなんて考えもしなかった.できることをしてほしい」と言ったとする.
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