Japanese
English
実践報告
『健康高齢者実習』の意義—学生の実習終了後レポートの分析による学習内容の検討
The Significance of the Healthy Elderly Practicum : A Study Based on the Content Analysis of Student Reports
流石 ゆり子
1
,
亀山 直子
1
Yuriko Sasuga
1
,
Naoko Kameyama
1
1山梨県立看護大学
1Yamanashi College of Nursing
キーワード:
健康高齢者実習
,
実習レポート
,
KJ法
,
the healthy elderly practicum
,
student reports
,
KJ-methods
Keyword:
健康高齢者実習
,
実習レポート
,
KJ法
,
the healthy elderly practicum
,
student reports
,
KJ-methods
pp.65-75
発行日 2004年11月1日
Published Date 2004/11/1
- 販売していません
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
本研究の目的は,『健康高齢者実習』終了後レポートにおける学生の学習内容を分析し,実習の意義と今後の課題について明らかにすることである.実習では,幅広い高齢者理解をめざし,健康高齢者の諸活動への参加と学内で高齢者擬似体験および中間・まとめのカンファレンス等を行った.看護系大学2年生47名のレポートからKJ法を参考に質的に分析した結果,地域での健康高齢者を対象とする実習からの学びに関連する学習内容の記述は【高齢者の生きがいと健康の秘訣】【高齢者・老年期の特性】【高齢者支援システム】【高齢者支援のポイント】【イメージの変化】【高齢者の豊富な経験知に感動】他5つの,計11のカテゴリーに,また高齢者疑似体験からの学びに関連する記述内容は【高齢者の特性の理解】【老年期の生き方の基本姿勢】【生きるうえで大切な家族や周囲のサポート】【高齢者援助の基本姿勢】【新たな高齢者イメージの獲得】他2つの,計7カテゴリーに分類できた.高齢者イメージの修正には,学年進行の早い時期に実習を組むことが有効だった.また高齢者との共同参加型実習は,高齢者理解を深める実習形態であり,多彩な実習メニューと学内での高齢者疑似体験やカンファレンスを関連づけて実施したことにより,学生の高齢者理解を深めることができた.この学びを,3年次の『老年在宅看護学実習』に有機的につなげるとともに,適宜フィードバックさせる必要性がある.課題として,健康高齢者に個別に関わる場と方法についての検討の必要性が示唆された.
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