入門講座 ケーススタディの書き方・1
臨床実習終了時のケースレポートの書き方
進藤 伸一
1
Shindo Shinichi
1
1秋田大学医療技術短期大学部理学療法学科
pp.345-349
発行日 1997年5月15日
Published Date 1997/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551104776
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はじめに
臨床実習終了時にケースレポートやケースサマリーの提出を義務づけている理学療法士養成校は多い.ケースレポートは,学生が初めて書く本格的なレポートであるにもかかわらず,学内での事前の教育が不十分なことや,書き方の手引きとなる文献が少ないことから,特に苦労しているようである.
ケースレポートは,目的によって大きく研究のためのものと学習のためのものに分けられ1),研究のためのものは一般にケーススタディと呼ばれる.筆者は,臨床実習終了時にまとめるケースレポートは,ケーススタディの習作といったものではなく,独自の目的や様式をもった学習のための典型的なレポートであると考えている.
こうした立場から今回は,最終学年の臨床実習終了時のケースレポートを想定し,その目的,作成の手順,様式と含まれるべき事項,書くときの留意点について述べてみたい.
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