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I.はじめに
一般社団法人日本災害看護学会(以下,「本学会」)は,災害看護に関する知識体系の確立に向けて国内災害時の看護ニーズについて調査・情報収集・データを蓄積し,災害看護学の構築に貢献することを目的とした学会である.そのなかで,ネットワーク活動委員会(以下,「本委員会」)は,調査活動のマネジメントにおいて中心的役割を担っており,調査活動に関連する2つの組織,「先遣隊」および「ネットワーク活動調査・調整部」のマネジメントを行っている.
このうち「先遣隊」は,大規模災害発生時に災害看護の専門家として現地に入り,情報収集・アセスメントを行うことを目的に活動している.「ネットワーク活動調査・調整部」との違いは,ケアを実践しつつ,関連諸機関への橋渡しを行うことにある.それに対して,「ネットワーク活動調査・調整部」は,災害発生後,被害状況の確認・ケアニーズの把握を行うことを目的としている.必ずしも現地調査を前提としないが,必要性が認められた場合は,被災地に赴き被災状況とケアニーズ調査を行う.さらに先行調査で中長期的な調査が必要と判断された場合は,調査を継続することもある.本委員会は,この2つの組織による調査活動が円滑に行えるようにマネジメントを行い,さらに,この調査活動が活発化するように人材の増員,会議や研修会の開催調整等も担っている.
本稿では,本委員会の活動報告として,これまでの本委員会の報告に則して,調査活動の概要と調査実績の視点から報告する.第8期は,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が拡大し,被災地においてもその影響が現れ,我々の調査活動方法も見直しを迫られた.そのような特徴もあわせて報告する.
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