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第32回日本看護科学学会講演集 会長講演
これからの日本社会と看護学の展望
A Vision of the Future Japanese Society and Nursing Science
太田 喜久子
1
1慶應義塾大学
pp.80-82
発行日 2013年6月20日
Published Date 2013/6/20
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Ⅰ.日本社会:直面する課題と予測されるリスク
日本は最長寿国であり,他国に先駆けて長寿社会の課題に直面し,その対応が注目されている.人口の高齢化は急速に進み,2030年には,人口の3分の1が65歳以上の高齢者となる.高齢者の中でも,80代,90代の高齢者が倍増し1000万人を超え,65~74歳の人口をしのぐ.人口がピラミッド型をしていた時代につくられた社会システムを創りなおすという社会の課題をもっている.個人の長寿化と,社会の高齢化が同時に起こり,新たな価値観や社会システムの構築が必要となる.
65歳以上の世帯で一人暮らしが急増し,65歳以上人口の半数が,一人暮らしになると予測されている.高齢者は,加齢の上に病気や障害になり,徐々に日常生活における機能が低下し,他者の助けを要するようになる.
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