特集 これからの助産のあり方
てい談
近代助産の歩みとこれからの展望
松本 八重子
1
,
相良 サク
2
,
木下 正一
3
1国立大蔵病院付属助産婦学院
2築地産院産科
3賛育会病院
pp.10-18
発行日 1971年11月1日
Published Date 1971/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204263
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啓蒙期における日本の産科・婦人科学
・木下正中教授の業績
編集部 木下先生はおとうさまにあたる東大教授であられました木下正中先生と,二代にわたって,日本における産科学・婦人科学における指導的な立場に立たれていたわけでございます。きょうはその思い出話そして昔のお産と現在ならびに将来のお産というようなことで,いろいろとお話を伺おうと思います。
記録によりますと,東大における産科学・婦人科学教室なるものは最初は外人教師のミュルレル,それからウェルニヒ,ベルツという人たちによって講義が行なわれ,そして日本人の初代教授は清水郁太郎教授,2代目が浜田玄達教授,3代目が木下先生のおとうさまにあたります木下正中先生。この木下教授の時代というのは明治37年から大正6年に至るかなり長い間にわたり,日本における産科学・婦人科学の発展のために大きな基礎をつくられたわけでございます。しかも木下教授は定年を待たないで,東大を去られておられるわけです。
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