第30回日本看護科学学会学術集会 指定交流集会Ⅲ
看護の学問的協働の展開―感性工学,医療人類学,現象学の立場から
酒井 正幸
1
,
西村 ユミ
2
,
道信 良子
3
1札幌市立大学デザイン学部
2大阪大学
3札幌医科大学
pp.103-105
発行日 2011年6月20日
Published Date 2011/6/20
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- 文献概要
デザインと看護の協働
酒井正幸(札幌市立大学デザイン学部)
筆者の勤務する大学は,デザインと看護の連携を教育・研究の柱のひとつに掲げる国内では極めてユニークな大学である.2006年の開学以来,教育,研究,そして地域貢献等さまざまな場面で両学部は連携し数多くの成果を生み出してきた.この5年間を振り返り,デザインと看護の協働の意義について考察してみたい.
ところでデザインとはどのような特性を持つ分野であろうか,筆者はこれを「製品・建築物・広告・Webなどの乗り物に送り手のメッセージという荷物を載せて受け手に確実に送り届ける技術」と定義している.乗り物によっては,受け手はユーザーや視聴者と呼ばれることもあるが,いずれにしても受け手を強く意識したコミュニケーション技術のひとつと言えよう.この目的に沿って,デザイナーと呼ばれる職能集団は世の中のさまざまな場面からニーズを拾い出し,受け手の立場から解決策を考え,柔らかな頭でそれを形にしていくのである.
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