特集 現象学を語る
【臨床実践の現象学会第1回大会大ラウンドテーブルディスカッション「一緒に『現象学する』」より】
3.質的研究の正当性
現象学的看護研究の立場から
細野 知子
1
1首都大学東京大学院博士後期課程
pp.578-580
発行日 2015年10月15日
Published Date 2015/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201182
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私の背景
首都大学東京大学院の細野知子です。私は看護学を専攻しており,慢性看護学が専門領域です。修士論文と現在進行中の博士論文では,ともに「2型糖尿病者の病いの経験の探究」が研究テーマです。糖尿病のコントロールが悪く入退院を繰り返す患者さんへの看護は難しく,それをきっかけに,医学的知識の枠組みでは見えなくなってしまいがちな病いの経験があると考え,その現象学的記述に取り組んでいます。現象学的看護研究の論文を世に送り出すことを夢見ている大学院生の立場から,質的研究の正当性について,先ほどから“正当性”という表現については言及されていますが,他にこれについてピッタリと言い表わす言葉がないところに意味があるような気もしつつ,考えたことをお話ししたいと思います。
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