Japanese
English
【研究報告】
NANDA-I看護診断“死の不安”の診断指標の妥当性に関する研究
A Study of Validity of Defining Characteristics on NANDA-I Nursing Diagnosis “Death Anxiety”
古川 秀敏
1
,
下舞 紀美代
1
,
小泉 純子
2
,
福田 和明
3
,
益田 美津美
3
,
黒田 裕子
4
Hidetoshi Furukawa
1
,
Kimiyo Simomai
1
,
Junko Koizumi
2
,
Kazuaki Fukuda
3
,
Mitsumi Masuda
3
,
Yuko Kuroda
4
1関西看護医療大学
2戸田中央総合病院
3北里大学看護学部
4徳島文理大学大学院看護学研究科
1Kansai University of Nursing and Health Sciences
2Todachuo General Hospital
3Kitasato University School of Nursing
4Graduate School of Nursing, Tokushima Bunri University
キーワード:
死の不安
,
診断指標
,
妥当性
,
Fehringモデル
Keyword:
死の不安
,
診断指標
,
妥当性
,
Fehringモデル
pp.6-15
発行日 2016年3月15日
Published Date 2016/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7004200017
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看護師189名に対して,NANDA-I看護診断(2012-2014)“死の不安”の診断指標,および,先行研究や終末期看護に携わっている看護師へのヒアリングから導かれた,観察された徴候や行動が,診断指標として妥当かどうかを,「まったく特徴的に観察できない」から「非常に特徴的に観察できる」の5段階評価で回答を求めた.看護師の属性などに影響されず,Fehringのいう妥当性を有していると解釈された診断指標は,「死に関連した痛みへの恐怖感を訴える」「終末期の状態になることへの恐怖感を訴える」「死に関連した苦しみへの恐怖感を訴える」「深い悲しみを訴える」「死の過程への恐怖感を訴える」「早すぎる死への恐怖感を訴える」「自分の死が大切な人に及ぼす影響を心配する」であった.また,先行研究や,終末期看護に携わっている看護師へのヒアリングから導かれた,観察された徴候や行動では,「不眠」「睡眠パターンの変化」「抑うつ」「苦悩する」「心配する」「怒り」「恐怖」であった.これらはすべて評価点が0.8を下回っており,Fehringのいうメジャー(主要)なものとは判断されなかった.また,先行研究やヒアリングから導かれた徴候や行動では,看護師が客観的に観察できる診断指標を求めていることが示唆された.
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