調査研究
「不安」の看護診断における診断指標の妥当性―学生の観察内容の分析から
藤内 美保
1,2
1大分県立看護科学大学
2前:大分県立厚生学院
pp.465-469
発行日 1998年6月25日
Published Date 1998/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663901852
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はじめに
看護学生は看護診断において「不安」に関するものを数多く挙げる.なぜなら患者の多くは,検査や手術・治療をはじめ,自己の健康問題や将来の生き方,価植体系の変容,自己概念の喪失など様々な不安を抱きながら日々生活を送っているからである.
学生は「不安」の看護診断の診断指標として,何を観察し,その観察をどのように意味づけ,判断し,看護診断として「不安」を挙げているのであろうか.状況からみて客観的に判断すれば,患者は当然不安があるだろうと推測しても,実際の患者の不安の程度や表出の仕方は様々である.患者の不安を患者のおかれている状況からだけでなく,患者の送るサインを見逃さず,患者の抱く不安を適切にキャッチし,個々に応じた援助を行うことが必要である.
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